ポール・ジャクソンというイギリス人の新聞記者と話をしたときのこと。
僕は彼に、「日本人にインタビューするときに、いちばん困るのは、どういう時ですか?」と尋ねました。
すると、彼は少し考えてから、「フック」がないのがいちばん困る、と答えたのです。
「フック」は、ものをひっかけるカギのことですが、彼が言いたかったのは、話のテーマがはっきりしない人のことでした。
天気の話、景気の話、自分の近況といろいろな話をしてくれるのですが、テーマが明確でない人の話は記事にできない、というのですね。
フックはいわば「つかみ」です。「これからこのテーマで話します」というテーマ設定。
テーマ設定をしたら、余計なことは言わない、横道に逸れない、結論を明確にする、などが話す側のエチケットとなります。
これは、もちろん文章を書くときも同じです。
テーマ設定を明確にしないと、結論どころか、何が主題なのかも伝わらない文章になってしまいます。
当たり前のことですが、人に何かを伝えたいと思ったら、「何を伝えたいのか」を明確にしましょう!
今日の教訓:話すときは、まず「フック」から!